複雑な風味が折り重なるコロンビア・SUDUSゲイシャフレーバー

あんまりEncore! Coffee Roasteryでは取り扱わないゲイシャですが、ゲイシャの中でもリーズナブルかつかなり良い感じのものが買い付けできましたので、ALTERNA Selectionのラインナップとしてリリースします。

ALTERNA selectionって？

プラムやピーチのようなジューシーな明るさに、カカオニブを思わせる香り。
冷めてくるとアプリコットや巨峰のような甘味がジュワッと出てきます。
とにかく温度帯ごとに複雑な風味が折り重なって現れてくるコーヒーです。

【精製過程】

• チェリー収穫後、フローティングによって密度の高いものと低いものを分け、収穫時に入ってしまった草木も取り除きます。
• その後厳格なハンドセレクションを行い、未成熟チェリーを徹底的に取り除きます。
• 完熟チェリーのみが揃ったところで80時間のアナエロビックをグレインプロのバッグ内で行います。
• 最後に乾燥工程では意図しない発酵が進まないようにプラスチックネットでできたアフリカンベッドを用いて21日間乾燥します。

農園 El Vergel
生産者 Yeisson Fabian Calderon Perdomo
標高 1500 m
地域 La Primavera, Acevedo, Huila
品種 Gesha
生産処理 Anaerobic Natural

当店カッピング
プラム、カカオニブ、アプリコット、巨峰、ジャスミン、ピーチ

焙煎度
浅煎り

ストーリー

このEl Vergel農園の華やかでジューシーなコロンビア・ゲイシャをより知っていただくために、SUDUSというプロジェクト企業の存在を説明させてください。
Encore! Coffee Roasteryが今推しているスペシャルティコーヒーの生産者です。

SUDUSはコロンビアのキンディオ県にあるコーヒー生産者の農園の生物学的多様性を豊かにするプロジェクトで、長い時間をかけて信頼を構築しながら農園の環境を一からリデザインし、コーヒーの品質と生産者の環境をともにアップデートされている、とにかくめちゃくちゃ熱い企業です。

代表的な施策はフラワーコリドー。
農園にフラワーコリドー(花の回廊)を作成し、コーヒーの収量アップやクオリティの向上に貢献しています。

彼らの核心にあるミッションは、「持続可能な農業と生態系の保護」です。
単にコーヒーを生産・販売するだけでなく、農業活動と野生生物の生息環境のバランスを取り戻し、地球の生態系の健康を改善することを目指しています。

SUDUSの具体的な活動:

花の回廊の設置: コーヒー農園内に、コーヒーの木だけでなく、在来種の花やシェードツリー（日陰を作る木）を植えて「緑の回廊」を作ります。

受粉媒介者の保護: ハチ、ハチドリ、蝶、スズメバチなどの「ポリネーター（受粉媒介者）」の自然な生息地を再生させます。
これにより、生物多様性が豊かになり、害虫の天敵が増えることで自然な防除が可能になります。

農薬・化学肥料の削減: 生態系の力を借りることで、農薬や有害な化学物質を使用しない農業を実践しています。

このGeshaを作っている農園El Vergelも彼らのプロジェクトに共感し、フラワーコリドーの整備などを行ってもらった生産者です。
ぜひ彼らの情熱のこもったストーリーとともにコーヒーを楽しんでください。

※なんで「Geisha」じゃなくて「Gesha」？

これは生産国や生産者によって異なる呼称がされているのですが、どちらももともとはエチオピアのGeshaから伝播したゲイシャ品種です。

厳密に言うといくつかある伝播ルートのうちパナマに渡ったものがいつの間にか「Geisha」表記になり、その後のパナマゲイシャブームをきっかけに「Geisha」表記の方が有名になりました。(日本の芸者はまったく関係ありませんが、名の広がりには一躍買ったこととは思います)

一般的に、パナマ系統の種子由来のものは「Geisha」、**エチオピア由来であることを強調するものは「Gesha」**と使い分けられることが多いですが、厳密な決まりはなく、生産者やロースターの意図によっても変わることがあります。

Encore! Coffee Roasteryでは生産者の意図を尊重して「Geisha」と「Gesha」の英語表記は使い分けていますが、日本語表記は「ゲイシャ」で統一しています。