開業準備クロニクル #店内BGM編

うちの店では一日中、ジャズを店内BGMとして流しています。
開業準備のときには、特にジャズを流すとは全然決めていなくて、自宅で使っていたJBLの4312MkⅡというスピーカーを持ってきて置くということだけ決めていました。

4312MKⅡは、とにかくジャズや60、70年代のロックに向いた音を鳴らしてくれるスピーカー。重くて深くてズンズン来る。
つまり、カフェでBGMを流すスピーカーとしてはあんまり向いていない。(有名なスピーカーなので、ちょくちょく個人のコーヒー屋さんで見かけますが。。)

でも、繊細さはないんですけど、ジャズでもピアノトリオとかはライブハウスで聴いているような臨場感が出ます。多少音を絞っても、きちんと鳴ってくれます。

スピーカーJBL 4312MKⅡ
JBL 4312MKⅡ

そんな「器用なことはできないけれど、良い仕事しますよ」という一芸に秀でた職人さん気質と、ちょっとレトロなボディに惹かれて買ったスピーカーです。  (後、写真では伝わらないですが、このスピーカーめっちゃいい匂いします。ネットで調べてみると、JBL特有の香りらしいです。)

間に合わせでBGM決まる

そして、スピーカーが決まったんですが、BGMがどのようにしてジャズに決まったか。

ひとことで言うと、「時間切れ」で決まりました。

ぼくはすごく優柔不断で、開業準備の際も内装からメニューまでなかなか決められない。
そんなもんだから、BGMも当然決まっていない。ジャズにするか古い洋楽邦楽ロックにするかぐらいは大まかに考えてましたが。。多分妻はやきもきしてただろうなぁ。

結局プレオープンの際にBGMどころか、メニューもカウンターの椅子も揃っていないカオスな状態で、手元にあったCDを間に合わせでかけました。それがたまたまジャズだったということです。

それがもしビートルズのCDだったら、ビートルズとかストーンズとかキンクスとかをBGMにしていたかも。

「昔からジャズが流れるお店をやりたくてね…。」とかそういうカッコよいエピソードは一切ないです。

でも、結果的にはジャズにして正解だったと思います。

うちの店の雰囲気に合っていますし、その時々に合わせて、ピアノ・ソロの静かなものから10数人編成の賑やかなビッグ・バンド、クラシック寄りのものからエレクトロ、ロック寄りのものまで、使い分けきれないほど多彩な編成がある。ジャズ好きなお客さんとの話も弾む。うん、よかったよかった。

BGMはお店の雰囲気を決める要素の中では、無視できないほど大きな比率を占めていると思うので、今後ジャズのBGMを他ジャンルに変える予定はありません。

例えばうちが、メニューと内装はまったく同じで、BGMだけ紙ふうせんの「冬が来る前に」とかガロの「学生街の喫茶店」とかのいわゆる懐メロばかり流していたら多分、お客さんの層はだいぶ変わるでしょうし。例が極端ですが。

なのでうちはずっとジャズを流します。

あ、でも曜日限定とかで、ひたすらディープな60年代ロックを流し続ける日とかを作っても面白いと思います。

会社員時代に連れて行ってもらった飲み屋さんは音楽ではなく、(かなり)古い冷蔵庫の、ヴゥーーーン…というバズ音だけ静かに響いているお店でした。そういうのもそのお店独自のBGMですよね。ノイズというか音響系というか。ひとによったら最高の環境です。ぼくは好きでした。

後、そう、記憶が確かならプレオープン初日にかけた音源は、Billie HolidayとLester Youngの共演を集めたコンピレーションアルバムだったはず。ステキなアルバムですよ。