喫茶という場について思うこと

喫茶のこと。
カプチーノの泡ぐらいふわっとした雑感です。

入り口すぐ横のソファテーブル

当店には小さいながらも喫茶スペースがあります。
開業当時あったカウンターもなくなって今はテーブルが3つ。
4名以上の団体さんは入れないし、3組入ったら満席になるこじんまりとした喫茶スペース。

改めて不思議な空間だなぁと思う。
ただ飲食をするだけのスペースではなくて。かと言ってどんなお客さんとも積極的にお話しできるタイプの店でもなく。すごく静かな店でもないけど、そんなにガヤガヤもしていなく。

コーヒーの味わいや鮮度については先日の投稿のように明確なコンセプトがあるんですが、喫茶スペースの方には特に明確なものはなく、基本的には僕らとコーヒーを介在して時間と空気感とをただ共有している場所だと勝手に思っています。

お連れ合いさんと言葉を交わし合う人、流れるジャズに身を預けてコーヒーを飲む人、本やスマホを見る人ももちろん多いし、勉強や仕事をしている人もいる。

この数年で場の持つ意味合いも変わったように感じます。自宅が職場や教室にもなったり、休暇と仕事を掛け合わせたワーケーションなんてものが出てきたり。うちでもZoomとチャットのみでやりとりしている遠方の取引先さんがいたり。場所と場所が曖昧に溶け合って混ざっていく感じ。

そんな中で、他のお店さんも含めてだけれど、喫茶というのはその場所を離れられない。だから、これも先日書いた気がするけれど、いつでも帰ってこられる場所として長くあり続けられれば良いのかなと思う。瀬戸内海に点在する島々のひとつみたいに。
大げさなことは何もしないけれど、日々営みながらただそこにある。
そこになんとなくの居心地の良さを感じるという方がいてくれたら幸いです。

そう、先日常連さんが、このままソファで眠ってしまいたいと言っていて、これも嬉しい言葉だなと思った。

焙煎とドリップで立ちのぼるコーヒーの香りもあるけど、6年の間に自然と形成された距離感と空気感としか説明できない。説明しすぎると価値が損なわれるような気もなんとなくする。そんなふわっとした、コーヒーの中に音もなく溶けていくミルクの雲ような場所でありたいと思いました。

今後ともよしなに。

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